「日本学術会議の新会員候補者6名の否認問題に関する声明」を発表いたしました

日本学術会議の新会員候補者6名の任命が否認された問題に関しまして、2020年10月3日(土)臨時全国常任理事会、2020年10月9日(金)全国理事会の審議を経て、学会理事会名にて「日本学術会議の新会員候補者6名の否認問題に関する声明」を出すことといたしました。声明文は以下のとおりです。

日本学術会議の新会員候補者6名の否認問題に関する声明2020.10.17

日本学術会議の新会員候補者6名の否認問題に関する声明

2020年10月1日、日本学術会議から推薦された会員候補者105名のうち、6名の任命について、菅首相がこれを拒否し、また、その理由について十分な説明もしていないことは、誠に遺憾です。

日本学術会議は、日本の科学者の内外に対する代表機関として、科学が文化国家の基礎であるという確信に立って、わが国の平和的復興、人類社会の福祉に貢献し、世界の学界と提携して学術の進歩に寄与することを使命として組織され、学問の自由と独立性、自律性をもって、国際的活動と日本の科学政策への提言等を行ってまいりました。その会員候補者を明確な根拠も示さず否認することは、日本学術会議法の趣旨から見て不当であり、教育方法(教育内容を含む)の学術団体である当学会にとっても、学問の自由及びこれに基づく教育実践をおびやかすものと判断せざるを得ません。学問の自由に基づく真理・真実を追究する教育の基盤がたとえ部分的であれ掘り崩されるとすれば、自由な意見を表明できる学校で子どもたちが育つことまでも損なわれることを意味します。

こうした見地から、日本教育方法学会理事会は、日本学術会議とともに、否認された会員候補者6名について、日本学術会議の推薦の通り速やかな任命を求めるものです。

2020年10月17日

日本教育方法学会 理事会